ゴルフでファーと叫ぶのは間違い?フォアーの語源や由来とは?

ゴルフコースで隣のホールから「ファーーー!!」という叫び声が聞こえたら、ボールがこっちに飛んでくることを知らせるためのかけ声ですよね。

でも、この『ファー』は実は間違っていることをご存知でしたか?

今回はこのゴルフの危険を知らせる掛け声の『ファー』についてのお話を語源や由来についてご紹介させていただきますね!

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ゴルフのファーの叫ぶのは間違い!?

こんにちは!GACライターのBUNTAです!

ゴルファーなら球が大曲がりして隣のコースに打ち込んでしまったとき、「ファーーー!」と叫んでそのホールをラウンドしているプレーヤーにボールが飛んでくる危険を知らせなければいけないことはご存知ですよね?

実は、『ファー』という掛け声は間違いなのです!

実はこれは『ファー』ではなく発音は『フォア』が正解の掛け声。もし、人に知らせようと伸ばして叫ぶなら「フォーーーァ!!」と発音します。

では、このゴルフボールを打ち込んでしまった時に危険を知らせるために叫ぶ『フォア』という掛け声の語源や由来は一体どこから来ているのでしょうか?

最古の文献では1881年のゴルフの書に書かれている

ちなみにこの『フォア』がいつからゴルファーに使われていたかが、語源や由来の鍵を握るのですが、英国の古い資料によると1881年のゴルフの書には『フォア』については危険を知らせる掛け声として英語で“fore”という言葉が載っています。

そして、この”fore”はおそらく1700年代前半から使われていたのだとか…。我々ゴルファーは300年以上もこの『フォア』という叫び声を使ってきたのですね。

ゴルフのフォアーの語源は?

そもそも、この『フォア』が『ファー』と勘違いされるようになったのは、英語の“far”(遠くの意味)と勘違いして「ファーーー!」と叫ぶことが定着したと言われています。

本来の掛け声の『フォア』の語源は諸説ありますが、最も有力候補とされている語源の由来は、

  • 英国陸軍で使われていた“Beware before”(前方注意)の略
  • フォアキャディに危険を知らせる掛け声が縮まったもの
  • オランダ語の“voor”(前方にいる人に注意を呼びかける意味を持つ言葉)

の3つと言われています。

英国陸軍で使われていた“Beware before”(前方注意)の略

英国陸軍では、後方の大砲の砲撃手が前方の味方兵士に危険を知らせるために「beware before(前にいる人は気をつけろ)」という言葉を掛け声として砲撃のサインとしていました。

しかし、瞬時の判断が生死を分ける戦場において、“beware before”は長すぎたため、”before”を短縮して『フォア!!』と叫ぶようになったことが、同じように前方に危険を知らせる状況であるゴルフのショットでも同じ意味で使われるようになったという一説があります。

『フォア』が使われるようになったとされる1700年代前半以前の1650年ごろから1700年ごろにかけての英国では、第一次、第二次、第三次イギリス・オランダ戦争やスペイン継承戦争、オーストリア継承戦争などまさに国間の戦争の全盛期。こうした背景から、戦闘で使われていた言葉が民衆の間でも使われたことから『フォア』という言葉の由来である可能性は高いと言えますね。


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フォアキャディに危険を知らせる掛け声が縮まったもの

ゴルフの試合ではボールの落下地点辺りにボールの行方を追うための「forecaddie(フォアキャディ)」という呼ばれる人が待機しています。

このフォアキャディに「ボールが曲がったから探してくれ!」という意味を込めて『フォア!』と呼んだことが一説にあります。

ただし、この説が有力でないとされる理由がゴルフのルールが成文化されたのが1750年ごろとされており、『フォア』という言葉が使われ始めたと言われているよりも後の出来事なのです。

最古のゴルフの世界大会全英オープンが開催されたのもこれよりもはるか先の1860年。それ以前にもゴルフの大会は行われてきましたが、それまで、民衆の娯楽とされてきたその時代のゴルフにはそもそもフォアキャディ自体がいなかったということが考えられるため、フォアキャディが『フォア』の由来であり語源というのには少し弱いと思われますね。

オランダ語の“voor”

ゴルフ発祥の地は有力なものでスコットランド、オランダ、ローマ帝国、その他にもイタリアやイギリス、フランス、果ては中国まで起源を定説するものがあるそうですが、オランダと英国に関してはゴルフ用語において、イギリスではこう!オランダではこう!という対立があるほどなのだとか。

その中でも、ゴルフオランダ発祥による説で、オランダ語の“voor” (前方にいる人に注意を呼びかける意味を持つ言葉)が語源だとする説があります。

この言葉がオランダで実際に使われているということは『フォア』由来としては説得力があるように思えます。確かにオランダ語で“v”の発音は英語では“f”の発音なのですが、オランダ語で“voor”の正しい発音は『ヴォール』と発音するそうなので少し信憑性には欠ける説ではないでしょうか?

フォアの由来は英国陸軍説が有力

『フォア』という言葉の由来については今回、色々調べてみました。やはり英国陸軍の使っていた“beware before”の省略説が当時の時代背景や実際に使われていた略式言葉であるということからみても最有力では?といった見解のものが多くみられましたね。

明日から使えるゴルフの豆知識で『ファー』ではなく『フォア』が正解であると知ると早速使ってみたいと感じるかもしれませんが、実際はコースではあまり使わない方がスマートですよね…!



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